友人の死と遺された「私」―喪失経験のインタビューから―

抄録

本論文は友人の自死に遭遇した女性Tさんの喪失経験の事例的検討である。まずTさんへのインタビュー調査を行い、その聞き取りの内容を再構成した論文草稿を被調査者に何度かフィードバックして、妥当性を検討してもらい、協力して悲嘆経験の本質に迫るという相互的な方法を行った。そして、従来の定型的な悲嘆反応の理解の仕方とは異なり、Tさん独自の経験様式のあり方、つまり悲嘆経験の個別性に関する心理臨床的な理解を試みたものである。

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