レット症候群児(者)の視機能と視線の活用の実態

  • 平野 大輔
    国際医療福祉大学大学院 医療福祉学研究科 国際医療福祉大学 保健医療学部 作業療法学科 作業療法士
  • 谷口 敬道
    国際医療福祉大学大学院 医療福祉学研究科 国際医療福祉大学 保健医療学部 作業療法学科 作業療法士

書誌事項

タイトル別名
  • Visual functions and utilization of gaze in children (patients) with Rett syndrome
  • レット ショウコウグンジ(モノ)ノ シ キノウ ト シセン ノ カツヨウ ノ ジッタイ

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抄録

本研究の目的は、レット症候群児(者)の視機能と児(者)に対するリハビリテーションや教育等における視線の活用の実態を明らかにすることである。2016年度に全国の特別支援学校1,016校の校長、医療型障害児入所施設130施設と独立行政法人国立病院機構重症心身障害児病棟73施設、国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター病院1施設のリハビリテーション部門責任者の合計1,220機関を対象に郵送による質問紙調査を行った。216名(年齢3~53歳、横地分類A1~B6、C6、D6、E6)のレット症候群児(者)の情報を得ることができた。79%の事例においては屈折異常や斜視、眼振は確認されず、80%の事例では物に対する注視・追視ができることが示された。リハビリテーションや教育等において視線が活用されていた事例は60%であり、活用の目的は玩具やカード、活動の選択等を通した意思表示の機会や対象物等への注視・追視の促しが多かった。本調査からレット症候群児(者)の視機能の良好さが示され、視機能を評価し個々の機能に合わせた介入の必要性が示唆された。

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