栄養欠乏性およびアルコール性神経障害による下肢痛に対し脊髄刺激療法が有効であった1例
書誌事項
- タイトル別名
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- Successful spinal cord stimulation for chronic lower leg pain due to nutritional and alcoholic neuropathy: a case report
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説明
<p>脊髄刺激療法(spinal cord stimulation:SCS)は保存療法では効果が不十分な神経障害性疼痛に対して有効性が期待できる治療法の一つである.今回,アルコール性および栄養欠乏性神経障害による難治性の下肢痛に対しSCSを施行し,著効した症例を経験したので報告する.症例は40歳女性,拒食症やアルコール多飲の既往あり.2年前より両下肢の疼痛があった.紹介元で栄養欠乏性およびアルコール性神経障害による両下肢痛と診断され,補充療法によりビタミンは正常化したが症状改善なく,疼痛緩和目的で当科紹介となった.内服や光線療法による保存療法では疼痛コントロールが困難であった.SCS試験刺激を施行したところ,術後より症状の改善が得られたため,本植え込み術を施行した.糖尿病,ビタミン欠乏,アルコール依存などによって起こる代謝性/栄養欠乏性神経障害は原疾患の治療後も疼痛管理に難渋することがあるが,本症例のようにSCSが著効する場合があり,SCSは保存療法に抵抗性である症例に対して検討すべき治療法である.</p>
収録刊行物
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- 日本ペインクリニック学会誌
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日本ペインクリニック学会誌 31 (2), 51-54, 2024-02-25
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390017843853293952
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- ISSN
- 18841791
- 13404903
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可