洗掘の進行過程に応じた橋脚基礎の固有振動数の推定に関する検討

  • 入 栄貴
    鉄道総合技術研究所・防災技術研究部 地盤防災
  • 藤原 将真
    鉄道総合技術研究所・防災技術研究部 地盤防災
  • 渡邉 諭
    鉄道総合技術研究所・防災技術研究部 地盤防災

書誌事項

タイトル別名
  • Study on estimation of natural frequencies of pier foundations according to the progress of scouring

説明

<p>近年の極端な降雨事象の増加により頻発化している洗掘災害に対して,橋脚基礎の安定性評価指標の一つである固有振動数を増水中に連続的に捉え,洗掘の進行過程を評価することが重要である。そこで,本稿では,洗掘の進行過程を模擬した大型模型試験から,連続的な固有振動数の変化を把握できる常時微動による推定手法を用い,洗掘程度と固有振動数との関係を整理した。側面洗掘を模擬した場合,洗掘の進行に伴い,固有振動数は線形的な低下傾向を示した。一方で,底面洗掘を模擬した場合,底面掘削率(流下方向橋脚幅に対する洗掘量の割合)が 20%~25%を超えて以降,洗掘発生側への橋脚の変位・傾斜の増大に合わせて固有振動数も連続的に大きく低下していく挙動を示した。また,減水期の埋め戻しによる根入れの回復過程を模擬した場合,固有振動数は回復傾向を示すが,掘削前の約 7 割の値に留まった。</p>

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