当院における特発性胎児水腫の生育限界・成育限界の検討

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抄録

<p> 背景</p><p> 胎児水腫はさまざまな原因によって胎児に広範な皮下浮腫と腔水症(胸水・腹水・心嚢水など)がみられる重篤な病態である。大きく免疫性胎児水腫と非免疫性胎児水腫に分けられ,非免疫性胎児水腫の原因は心血管系の異常や染色体異常・奇形症候群,胸腔内病変,特発性など多岐にわたる1)。予後は原因に対する治療法の有無によるところが大きいが2),診断までに時間を要し周産期管理は対症療法に終始せざるを得ないことも多く,予測は難しい。</p><p> 特発性胎児水腫の生命予後関連因子として診断週数,分娩週数及び出生体重SDなど3,4)が報告されている。わが国では2012年に重症胎児胸水に対する胸腔羊水腔シャント術5)が保険収載された。当院では対象症例に積極的な胎児治療を行い,分娩週数の延長や肺低形成の予防を目指した管理を行っているが,治療無効例やシャント閉塞・滑脱に伴う胎児や母体の急激な全身状態悪化も時に経験する。</p><p> 当院における特発性胎児水腫症例の予後関連因子を検討することで,適切な周産期管理から予後改善に繋ぐことを目的に,後方視的検討を行った。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390017843891425536
  • DOI
    10.34456/jspnmsympo.40.0_75
  • ISSN
    2759033X
    13420526
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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