小児重症筋無力症に対する急性期における免疫グロブリン静注療法の有効性について

DOI
  • 竹内 博一
    埼玉県立小児医療センター神経科 東京慈恵会医科大学小児科学講座
  • 松浦 隆樹
    埼玉県立小児医療センター神経科 東京慈恵会医科大学小児科学講座
  • 菊池 健二郎
    埼玉県立小児医療センター神経科 東京慈恵会医科大学小児科学講座
  • 竹田 里可子
    埼玉県立小児医療センター神経科
  • 平田 佑子
    埼玉県立小児医療センター神経科 東京慈恵会医科大学小児科学講座
  • 小一原 玲子
    埼玉県立小児医療センター保健発達部
  • 浜野 晋一郎
    埼玉県立小児医療センター神経科

書誌事項

タイトル別名
  • Efficacy of intravenous immunoglobulin therapy in acute phase of myasthenia gravis in children

抄録

<p> 【目的】小児重症筋無力症(myasthenia gravis;MG)に対する急性期における免疫グロブリン静注(intravenous immunoglobulin;IVIG)療法の有効性および有効な患者の特徴を明らかにする.【方法】2010年4月1日~2022年3月31日の期間に15歳以下でMGと診断され,MGの急性期におけるIVIGの総投与量が1g/kg以上であった症例17例(うち男児6例,眼筋型8例,全身型9例)を対象とした.IVIG投与後14日以内にMG activities of daily livingが1以上改善した症例を有効と判定した.IVIG療法有効例は,治療後の経過も追跡調査した.【結果】発症年齢は中央値6.0歳(0.9~13.9歳)で急性期におけるIVIG療法は中央値6.9歳(1.1~14.1歳)で実施された.IVIG療法は8人に有効で,有効例では全身型MGが有意に多かった(p=0.02).有効例のうち1例は無投薬で2年以上寛解を維持し,4例は維持IVIG療法へ移行し治療終了から無投薬で2年以上寛解を維持できた.【結論】小児MGにおいて,急性期におけるIVIG療法の有効例は,全身型MGが有意に多かった.急性期におけるIVIG療法が有効な場合は,維持IVIG療法に移行することでステロイドを使用回避または減量できる可能性が示唆された.</p>

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 56 (2), 119-124, 2024

    一般社団法人 日本小児神経学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390017965055070208
  • DOI
    10.11251/ojjscn.56.119
  • ISSN
    18847668
    00290831
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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