書誌事項
- タイトル別名
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- Genbudo in Toyooka City, Hyogo Prefecture
抄録
<p> 約160万年前に噴出した玄武岩溶岩が,浸食・採掘されてできた洞窟.顕著な柱状節理をもち,マグマの冷却過程を想像することができる.1807年,江戸の儒学者・柴野栗山が,多角形の節理が亀の甲羅に似ていることから,霊獣・玄武にちなんでこの洞窟を「玄武洞」と名付けた.1884年,東京大学の小藤文次郎が,この玄武洞にちなんで「basalt」を「玄武岩」と名付けた.1929年,京都大学の松山基範が,玄武岩の残留磁化を測定し,地球磁場の反転を示し(Matuyama, 1929),古地磁気学の発展やプレートテクトニクスの確立へ大きな貢献を果たした.約258–77万年前の逆磁極期は「松山逆磁極期」と呼ばれ,最後の磁極反転はチバニアン期の始まりを示すことで知られる(Suganuma et al., 2021).2022年,ユネスコ世界露頭100選にも選ばれ,日本の地質学にとって重要な露頭である.玄武洞公園の許可を得て,360度カメラで撮影1)</p><p>(写真・説明:河合研志・佐藤友彦・庄司真史 2023年5月15日撮影)</p><p>注</p><p>1) https://s.insta360.com/p/529abe323a3fe013f80e522cc25376f0?e=true&locale=en-us [Cited 2023/9/26].</p>
収録刊行物
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- 地学雑誌
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地学雑誌 133 (1), Cover01_01-Cover01_02, 2024-02-25
公益社団法人 東京地学協会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390017975917593216
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- ISSN
- 18840884
- 0022135X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可