MRI・エコー・elastography 臨床所見の経過を軸にアキレス腱断裂保存療法 について検討した多面的な研究

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タイトル別名
  • A multifocal retrospective study of non-operative treatment of acute Achilles tendon rupture based on the findings of MRI US, elastography and clinical signs

抄録

<p>本研究は,新鮮アキレス腱皮下断裂の保存療法における安全な足関節の運動開始時期,更にリモデリングに伴う腱の形態変化について検討することを目的とした.対象は当院で保存療法を施行した120 例120 足とし,治療過程で定期的に画像・臨床所見を観察した.検討項目はエコー下Thompson test と肉眼でのThompson test,Dynamic MRI,弾性率,体積,腱長とした.エコー下Thompson test での伸長性消失と肉眼での陰性化は全例で初期固定後4 週までに認められ,3-4 週時点ではDynamic MRI でも腱断端の離開は認められなかったことから,同時期に足関節運動を開始できると考えられた.初期固定後2-3 週で弾性率が健側の1/2 に達していた.3-4 週時点では全例で荷重や足関節の自動運動を行っても腱断端間の離開はおこらないことが示唆された.腱長は健側と比較して延長が認められたが,断裂部だけでの変化ではなく弾性率や体積の変化と同様に,腱全体で起こるリモデリング過程での1 つの変化であると考えられた.画一的なプロトコールではなく症例に応じた初期固定と足関節運動開始時期の設定が重要であり,安全な保存療法の要諦は固定開始から初期(4 週以内)の段階で断裂部の腱断端間離開を防ぐことにあると考えられた.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390017975917616768
  • DOI
    10.57474/jjcsm.31.1_13
  • ISSN
    27583767
    13464159
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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