テフラ対比に基づく愛知県西三河平野地下に分布する更新統の年代層序

  • 阿部 朋弥
    産業技術総合研究所 地質調査総合センター地質情報研究部門
  • 水野 清秀
    産業技術総合研究所 地質調査総合センター地質情報研究部門
  • 納谷 友規
    産業技術総合研究所 地質調査総合センター地質情報研究部門

書誌事項

タイトル別名
  • Pleistocene chronostratigraphy based on correlation of tephra in the Nishimikawa Plain, Aichi Prefecture, central Japan

抄録

<p>西三河平野地下に分布する更新統の年代層序を構築するために,5地点のボーリングコア(GS-HKN-1,TKNo.1,GS-NSO-2,ISJ,N214コア)に含まれるテフラについて,記載岩石学的特徴と火山ガラスの主成分・微量元素組成に基づき,それらの広域対比を明らかにした.GS-HKN-1コアのHKN1-v27テフラとGS-NSO-2コアのNSO2-v27テフラ,ISJコアのISJ-v30テフラは笠森10(Ks10)テフラ(MIS 13 ~ MIS 14)もしくは笠森18(Ks18)テフラ(MIS 15)に対比された.TK No.1コアのTK1-v18テフラとTK1-v23テフラは,それぞれ阿蘇3(Aso-3)テフラ(MIS 5e)と加久藤(Kkt)テフラ(MIS 9)に対比された.N214コアのN214-v30テフラは,阿多鳥浜(Ata-Th)テフラ(MIS 7)に対比された.各テフラの年代とMISとの対応から,GS-HKN-1コアのユニット7 とGS-NSO-2コアのユニットN2-1,ISJコアのユニット1 はMIS 13 ~ MIS 15,TK No.1コアのユニットCはMIS 9,N214コアのユニット1 はMIS 7,TK No.1コアのユニットBはMIS 5eに形成された可能性が高い.これらの結果から,本平野地下の更新統は,地点ごとで含まれる更新統の年代が異なる複雑な地下層序であると推定される.</p>

収録刊行物

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参考文献 (33)*注記

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