バイモーダル・テクストの創作における 意味生成のプロセスについての一考察

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タイトル別名
  • A study on the process of meaning generation in the creation of bimodal texts

抄録

本研究の目的は,分析対象の高校生A(以下高校生A)のバイモーダル・テクストの創作における意味生成のプロセスを明らかにすることである.グラウンデッド・セオリ―・アプローチの手法を参考に質的分析を行い,高校生Aの創作過程で生成された概念や関係を明らかにした.その後,意味生成に比喩的認知がどのように関わったのかを参照点構造理論を用いて考察した.その結果,高校生Aのバイモーダル・テクスト創作における意味生成は2つの比喩的認知により行われていることが明らかとなった.一つ目は,主題生成等の場面での,メタファーによる意味生成である.写真の視覚情報に対して,高校生Aのコンテキストにある別の概念領域からの写像が行われることで,高校生A自身の写真の解釈の変容が行われていた.二つ目は,メトニミーによる具象化である.主題が設定され,高校生Aの記憶や経験を元に主題の具象化が行われていた.また,「カランコロン」というオノマトペが連想の要衝となり,写真の印象や経験の具象化を促進していた.さらに,意味生成には写真が大きく影響を及ぼしていることが明らかとなった.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390017998021538560
  • DOI
    10.50948/esae.6.0_16
  • ISSN
    24364509
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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