人的資本経営の実践に向けて:価値共創概念の拡張による新しい雇用システムの提案

DOI
  • 窪山 哲雄
    国際観光ホスピタリティ総研株式会社代表取締役会長
  • 本田 路子
    国際観光ホスピタリティ総研株式会社副社長執行役員

書誌事項

タイトル別名
  • Towards the Practice of Human Capital Management: Proposing a New Employment System by Expanding the Value Co-Creation Concept

抄録

<p>人的資本経営の推進の背景には,サービス経済化の急速な進行に伴う企業の既存の持続的経営パターンへの変革要請がある。その変革は従業員を「資産」ではなく「資本」と看做すこと,より正確には企業経営視点ではなく従業員の自律性を尊重した人材活用への転換を中核として具体化される。本稿の目的はこうした人的資本経営の本質に立脚し,変革を促進する概念フレームワークを提示することである。その概念は,サービス経営における人的資本の重要性を認識する北欧学派の価値共創ロジックを基礎とし,更にそれを補強,拡張して活用する。すなわち人的資本の概念を「自然人」としての従業員及び顧客,そして「法人」としての企業に拡張し,これらの有機的機能に焦点を当て三者鼎立体制による企業価値創造の新たな基盤を示すと共に,そこで求められる雇用システムの変革について具体的構想を提案する。</p>

収録刊行物

  • 経済論叢

    経済論叢 198 (S), S71-S86, 2024-02-28

    京都大学経済学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390017998021743360
  • DOI
    10.57475/keizaironso.198.s6
  • ISSN
    27583988
    00130273
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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