介護老人保健施設の屋外施設における散歩が認知症の入所者に与える影響とデザイン要素に関する事例研究

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書誌事項

タイトル別名
  • Case Study on the Impact of Walking in the Outdoor Facilities of Geriatric Health Service Facilities on Residents with Dementia and Related Design Elements

抄録

<p> 本研究は,介護老人保健施設の屋外施設において認知症の入所者を対象に散歩が与える影響とデザイン要素の関係を明らかにすることを目的とした。そのため,事例調査として特定の介護老人保健施設における認知症の入所者を対象に週1回実施されている散歩について1 年を通して屋外施設の現地調査,散歩の実施方法と観察調査及び散歩を担当している介護スタッフを対象にインタビュー調査を実施した。その結果,認知症の入所者ににっこりとした表情や微笑みなどの笑顔及び入所者と介護スタッフの会話などに影響を与えるデザイン要素は,四季をわかりやすく実感できる植栽の植樹,植栽を眺めることができる休憩場所の設置,道幅の確保と路面の段差の解消が確認された。加えて,そのデザイン要素を活かすための散歩の実施要領として屋外施設の掃除と危険因子の排除及び入所者の人間関係を踏まえた散歩グループの設定,入所者の体調と屋外施設の見頃の植栽などを踏まえた散歩コースの設定,屋外施設外の環境も活用したコミュニケーションの実施が確認された。</p>

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 70 (4), 4_65-4_74, 2024-03-31

    一般社団法人 日本デザイン学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018042806208512
  • DOI
    10.11247/jssdj.70.4_65
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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