書誌事項
- タイトル別名
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- TWO CASES OF ALLERGIC VULVOVAGINITIS DIAGNOSED BY DIRECT MICROSCOPIC URINE SEDIMENT EXAMINATION
抄録
<p>スギ花粉は鼻粘膜,結膜,皮膚におけるアレルギー症状,いわゆる花粉症の代表的なアレルゲンとして知られているが,外陰部粘膜にも同様の炎症を起こしうることはあまり知られていない.今回,尿沈渣の直接鏡検でスギ花粉を認めたことが,スギ花粉アレルギー性外陰膣炎の診断の契機となった2例を経験した.症例は4歳女児と10歳女児.いずれもスギ花粉の飛散時期に,外陰部掻痒,頻尿による夜間不眠等を主訴に受診.外陰部の皮膚・粘膜に,発赤・腫脹・膿性分泌物などの所見はなかった.尿沈査の直接鏡検で,多数の脱皮したスギ花粉を認めた.後日,スギ花粉特異的抗IgE抗体価の上昇が判明し,スギ花粉アレルギー性外陰膣炎と診断した.抗ヒスタミン薬の投与と下着の屋内乾燥を指導し,軽快した.スギ花粉はアレルギー性外陰膣炎を起こしうる.尿沈渣の鏡検は有用であり,特異的IgE抗体検査に組み合わせることで,適切な診断につながる.スギ花粉の飛散時期に外陰部不快感を訴える症例では,本疾患も考慮すべきである.</p>
収録刊行物
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- アレルギー
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アレルギー 73 (2), 201-205, 2024
一般社団法人 日本アレルギー学会