遠隔的呼吸リハビリテーションにより運動耐容能、健康関連生活の質および身体活動性が改善したCOPD患者の1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A case of chronic obstructive pulmonary disease with improved exercise capacity, health related quality of life and physical activity after pulmonary telerehabilitation
抄録
<p>遠隔的呼吸リハビリテーション(PTR)は従来の呼吸リハビリテーションの代替手段となり得るが,本邦ではその前例がない。本報告では,独自のPTRシステムを構築・導入した慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の臨床経過について報告した。70歳代のCOPD患者に対し,遠隔診療システムをインストールしたタブレット端末を貸与し,2回/週・計8週間のPTRプログラムを実施した。その結果,階段昇降時の呼吸困難の減少や運動の習慣化を認め,8週間後の運動耐容能や健康関連生活の質は臨床的最小有意差を超える有意な改善が得られた。さらに,1日あたりの平均歩数や強度別活動時間も大幅な増加を認めた。PTRの導入により,自宅に居ながら遠隔的かつ直接的な運動プログラムが可能となり,本症例の行動変容に繋がったことが改善の主な要因と考えられる。PTRはこれまで課題とされてきた呼吸リハビリテーションの提供機会やアクセス制限を解消する有効な手段となり得る。</p>
収録刊行物
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- 呼吸理学療法学
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呼吸理学療法学 3 (1), 51-59, 2024-03-22
一般社団法人 日本呼吸理学療法学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390018075698571008
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- ISSN
- 24367966
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可