新規bispectral EEG(BSEEG)デバイス開発によるせん妄の検出と予後予測

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タイトル別名
  • Development of a novel bispectral EEG (BSEEG) device for detection and prognosis of delirium

抄録

せん妄は精神科臨床でよく出会うことの多い疾患であり,入院中の高齢者に頻発する予後不良の病気である。このため,早期発見と介入が重要だが,見落とされることが多く,適切な治療が提供されていない。現在一般的に使用されているConfusion Assessment Method(CAM)などのせん妄スクリーニングツールは感度と特異度に優れているとされるが,多忙な臨床環境では感度が大幅に低下することが報告されている。一方,せん妄はEEGで検出できることが古くから知られており,すべての電極からのdiffuse slowingとよばれる低周波数の波が特徴的な所見と考えられている。しかし,電極の配置や解釈には専門的な知識が必要であり,装置自体も大型であるため,スクリーニングツールとして使用するのは困難である。そこで筆者らは,せん妄の特徴的な所見に着目し,限られた数の電極から得られる脳波を用いてせん妄の検出とその結果を予測する独自のアルゴリズム「bispectral EEG(BSEEG)」を開発した。本稿では,これまでの研究の概要とその展開,最近の報告を紹介する。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018120873644160
  • DOI
    10.11249/jsbpjjpp.35.1_20
  • ISSN
    21866465
    21866619
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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