リンパ管エコー(D-CUPS)で見える新しい世界

DOI
  • 原 尚子
    JR東京総合病院 リンパ外科・再建外科 むくみクリニック
  • 三原 誠
    むくみクリニック

書誌事項

タイトル別名
  • The new world seen with lymphatic ultrasound (D-CUPS)

抄録

<p>我々は,18 MHzのリニアプローブ(Noblus,富士フィルム,旧・日立製作所)を用いたリンパ管エコーの有用性を報告してきた.リンパ浮腫患肢ではリンパ管が変性(拡張,硬化,閉塞)する.エコー検査でリンパ管変性を評価することで,リンパ管静脈吻合術などの手術成績が向上している.</p><p>リンパ管を同定する際には,D-CUPSの指標を用いて静脈との鑑別を行う.つまり,Dopplerで色がつかない,Cross(近傍の静脈を素通り),Uncollapsible(プローブの圧迫でつぶれにくい),Parallel(複数本のリンパ管が並走),Superficial fasciaの直下にある,というのがリンパ管の特徴である.</p><p>リンパ管エコーはリンパ管機能の診断にも有用である.低侵襲な検査で,コメディカルスタッフも施行可能である.従来リンパ管機能検査としてリンパシンチグラフィ,リンパ管造影などがあるが,いずれも実施できる医療機関は少ない.リンパ管エコーが普及すれば,様々な疾患で,より適切な診断,治療につながる可能性がある.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018130491075328
  • DOI
    10.20844/jspr.40.1_36
  • ISSN
    24324388
    09188487
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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