生体肝移植術後難治性腹水の予測に心エコー検査が与える影響について
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説明
<p>【背景】三尖弁逆流圧較差(TRPG)は肺動脈圧をある程度反映するとされ、肺高血圧症のスクリーニングとして使用される。これまでに、TRPGと生体肝移植術後腹水量との関係を示した報告はない。【目的】TRPG値と術後遷延する腹水量との関係を評価する。【対象と方法】当院で2001年8月から2022年1月までに生体肝移植術を施行した症例の内、TRPG値を取得可能な268症例を対象とした。術後30日目腹水量500ml以上を術後遷延腹水と定義した。傾向スコアマッチングを用い、TRPG高値群(n=50)とTRPG低値群(n=50)について多変量解析を行った。 【結果】多変量解析では、TRPG高値(p=0.0307)、術中大量出血(p=0.0237)が独立に相関する因子であり、TRPG高値群において術中の出血量を抑えると術後遷延腹水の割合が減少することが示された(p<0.01)。【考察】肝硬変患者では、末梢血管抵抗の減少、心拍出量の増大をきたす、Hyperdynamic circulation の状態にある。TRPG高値群で術後遷延腹水が多い理由として、TRPG高値が循環血漿量過多を示しており、これが術後遷延する腹水量に関与している可能性が考えられた。【結語】TRPG高値は生体肝移植術後の遷延腹水のリスク因子であった。術中の出血量を抑えることで、術後腹水の遷延を回避できる可能性が示唆された。</p>
収録刊行物
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- 移植
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移植 58 (Supplement), s275_2-s275_2, 2023
一般社団法人 日本移植学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390018198838573184
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- ISSN
- 21880034
- 05787947
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可