生命情報を安全に活用するプライバシ保護データマイニング
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- 清水 佳奈
- 早稲田大学 理工学術院 教授
抄録
各種計測技術の高度化が進み, 様々な生命情報の計測が進むなか, 計測によって得られたデータを医学研究や医療現場において広く活用することが望まれている. 一方で, 生命情報のうち特に,医療に関するデータは個人情報に該当することが多く, その利用には様々な制約が伴う. そこで近年, プライバシ保護データマイニング(PPDM)と呼ばれる技術を用いて, このような取り扱いの難しい情報を分析する試みが注目を集めている. PPDM はデータの中身を保護したまま分析を行う技術の総称であり, データを暗号化したまま分析する秘密計算やデータに適切なノイズを加えて情報を保護する手法などが活発に研究されている. PPDM への期待は大きいが, 秘密計算であれば膨大な計算量, ノイズの付加であれば分析精度の低下等の問題があり, 実問題への応用には課題がある. 講演では, 秘密計算を用いた創薬化合物検索やゲノム配列検索の開発等, 我々のこれまでの取り組みを紹介するほか, 生命科学 におけるプライバシ保護技術の現状と展望について議論したい.
収録刊行物
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- バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集
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バイオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集 36 (0), ps-1-, 2023
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390018198838918656
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- ISSN
- 24242586
- 13451510
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可