ダイアモンド・プリンセス号にて発生した新型コロナウイルス感染症への対応と課題

抄録

ダイヤモンド・プリンセス号は,乗員・乗客を合わせて3700人以上が乗船していた巨大クルーズ船である.船は2020年2月3日に横浜港に入港したが,途中香港で下船した1名が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)であったことが判明し,日本政府による検疫が始まった.未知のウイルスをコントロールしながら,乗客の健康を守らなければならないという,難しいミッションであった.船内オペレーション開始直後は,多数の発熱患者や体調不良者への対応が間に合わず混乱したが,3月1日に全員下船したことで終了した.本稿では,政府による新型コロナウイルス対応と長期間船内に隔離された乗客の状況を振り返り,クルーズ船における感染対策の課題を整理する.

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