津波被害が想定される三重県A市内の保育所を対象とした避難計画と災害対策に関する実態調査

DOI
  • 千葉 奈央
    JA三重厚生連松阪中央総合病院救急病棟・救急センター
  • 石井 美恵子
    国際医療福祉大学大学院災害医療分野 国際医療福祉大学大学院災害保健医療研究センター
  • 内海 清乃
    国際医療福祉大学大学院災害医療分野 国際医療福祉大学大学院災害保健医療研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Fact-finding survey on evacuation planning and disaster preparedness for nursery schools in A city, Mie Prefecture, where tsunami damage is expected

抄録

<p>【目的】三重県A市は30年以内70–80%の確率で津波被害が想定されている。小児救急二次医療施設・災害拠点病院であるA病院勤務者の約20%が保育所を利用しているため、津波発生後の勤務継続に関する可能性を探ることを目的に、保育所の津波避難計画と災害対策の実態を質問紙調査した。【対象】A市内33か所に所在する保育所のうち、回答施設29施設、回収率87.9%(有効回答率100%)であった。【結果】津波浸水想定区域内には18か所の保育所が所在し、5施設(入園児童691人)で津波避難計画はなかった。また、保育上必要なものは備蓄されていたが、通信機器などの危機管理に関する備蓄が不足していた。さらに、保育業務継続または再開の計画は18施設(60.7%)で策定されていなかった。【考察】これらのことから、保育所の津波避難計画や業務継続計画が十分ではないことが確認された。子どもの津波被害や保育業務の中断は、小児救急における医療ニーズの増加や病院勤務者の人員確保を阻害する可能性がある。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018198839912704
  • DOI
    10.51028/jjdisatmed.29.1_46
  • ISSN
    24344214
    21894035
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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