肝硬変を伴わずに肝性脳症を来した2型糖尿病の1例

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タイトル別名
  • A Case of Type 2 Diabetes Mellitus With Hepatic Encephalopathy Without Liver Cirrhosis

抄録

<p>69歳男性の2型糖尿病患者,併存疾患に遺伝性毛細血管拡張症があり.炭水化物の制限を意識して4ヶ月後,血糖コントロール悪化と意識障害で入院した.入院後,高アンモニア血症及び門脈大循環シャントの診断に至った.筋肉量の低下が生じないようBCAA製剤投与を行い,緩下剤投与・メトホルミン投与などに加えて難吸収性抗菌薬であるカナマイシンを開始し高アンモニア血症と意識障害の改善を認めた.蛋白質摂取の量や質,排便コントロールは肝性脳症と糖尿病に共通の課題であり,本症例のような肝硬変を背景としない肝性脳症を来した糖尿病症例の予後改善には,複合的な視点で治療を考えることが有用と考えられる.</p>

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 67 (3), 164-171, 2024-03-30

    一般社団法人 日本糖尿病学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018198840130944
  • DOI
    10.11213/tonyobyo.67.164
  • ISSN
    1881588X
    0021437X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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