フレイル予防・高血圧重症化予防教室参加者の体力変化について-2022年度の報告-
Description
<p>【はじめに、目的】</p><p>当院では2020年度より、群馬県みなかみ 町の委託事業としてフレイル予防教室 (以下、教室)を開催してきた。年度ごとに教室の課題を整理し、次年度の教室内容を更新してきた。本研究の目的は、2022年度の教室参加者の体力、活動について分析し、次年度の教室運営の基礎資料とすることである。 </p><p>【方法】</p><p>前年度の後期高齢者健診結果をもとに、参加者を選定 した。参加要件はBMI 20以下または1年に2kg以上体重が減少し、かつ健診時高血圧を認めた者とした。教室は1回90分とし、月2回頻度で半年間全12回とした。内容はフレイル予防および高血圧重症化予防に関する講話、実技、ワークとした。2021年度は自宅にて転倒、骨折後参加困難となる者がいた。そのため、2022年度は集団体操について、自重下でのさまざまな運動速度での運動を含む、転倒予防を目的とする内容を追加し、運用した。教室では体重、下腿周径、握力、5回立ち上がりテスト (以下CS-5)、5m最速歩行時間、Timed up & Go (以下TUG)、 1日あたりの歩数 (以下歩数)および3メッツ以上のアクティブ歩数、Life space assessmentからなる体力テストや管理栄養士による調理実習、食事調査 (摂取エネルギー、タンパク質、塩分)を実施した。分析では、体力テストおよび食事調査結果について対応のあるt検定またはWilcoxonの符号付順位検定を用いて比較検討した。なお有意水準は5%とした。 </p><p>【結果】</p><p>分析対象は6名 (男性2名、女性4名)であった。年齢は 77歳、身長は153.7cm、開始期および終了期の体重は47.3kgおよび47.9kgであった。統計学的検討ではCS-5が10.7±3.3秒から7.8±1.1秒,TUGが6.5±1.2秒から5.6±0.8秒と有意な短縮を認めた (順にp=0.044,p=0.020)。食事調査内容に有意な変化を認めなかった。また、期間中転倒者を出すことはなかった。 </p><p>【考察・結論】</p><p>参加者の期間中の明らかな体重減少を認めず、 下肢筋力、バランス、歩行能力が改善したが、歩数やアクティブ歩数の増加を認めず、生活習慣の改善が今後の課題と考える。 </p><p>【倫理的配慮】</p><p>研究を実施するにあたり、個人が特定されない形で調査結果を公表することについて、書面にて説明し同意を得ている。また、本研究の実施、公表にあたりみなかみ町より了承を得ている。</p>
Journal
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- Japanese Society of physical therapy for prevention (supplement)
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Japanese Society of physical therapy for prevention (supplement) 2.Suppl.No.1 (0), 274-274, 2024-03-31
Japanese Society of physical therapy for prevention
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390018198840800896
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- ISSN
- 27587983
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
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- Abstract License Flag
- Allowed