一卵性双生児に共に生じた膵・胆管合流異常の2例

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タイトル別名
  • Two cases of Pancreaticobiliary Maljunction in Monozygotic twins

抄録

<p>【症例1】50歳代女性.慢性C型肝炎の経過観察中にUSで胆嚢壁肥厚を指摘された.MRCP,EUSで胆管非拡張型の膵・胆管合流異常を認めたため,腹腔鏡下胆嚢摘出術が行われた.【症例2】50歳代女性,症例1の一卵性双生児の姉にあたる.同胞の担当医に精査を勧められ,USを行ったところ胆嚢壁肥厚を認めた.精査で胆管非拡張型の膵・胆管合流異常が判明し,同様に腹腔鏡下胆嚢摘出術がなされた.ともに切除胆嚢粘膜に過形成性変化を認めたが,悪性所見はなかった.【考察】膵・胆管合流異常の発生は不明で,遺伝性は証明されていない.家族内発生の報告は少なく,一卵性双生児に共に生じた報告は自験例が3組目と稀である.膵・胆管合流異常は高率に胆道発癌し早期診断が重要な一方で無症状では発見されづらい.本症例は,遺伝性発症の可能性を示唆する点で興味深く,近親者に対する家族内スクリーニングは検討に値する.</p>

収録刊行物

  • 胆道

    胆道 38 (1), 98-102, 2024-03-31

    一般社団法人 日本胆道学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018198841199616
  • DOI
    10.11210/tando.38.98
  • ISSN
    18836879
    09140077
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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