若年女性における隠れ肥満と身体機能との関係

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タイトル別名
  • Association of Normal Weight Obesity on Physical Function in Young Women

抄録

<p>【緒言】隠れ肥満(Normal weight obesity: NWO)は,BMIが正常範囲(18.5‐25.0kg/m2)であるが高体脂肪率(≥30%)を呈する状態であり,特に若年女性ではNWOの該当者が多い.しかし,どのような生活習慣因子が若年女性のNWOに関連しているのか,NWOが運動機能にもたらす影響についても明らかでない.本研究では,若年女性におけるNWOの生活習慣および運動機能との関係性を検証した.</p><p>【方法】若年女性33名(中央値20.0歳)を対象とし,身体活動量,栄養素等摂取量,体組成,運動機能を測定した.運動機能は,椅子立ち上がり時の床反力,30秒椅子立ち上がりテストを測定した.NWOの判定は,18.5≥BMI<25.0kg/m2かつ体脂肪率≥30%に該当する者とした.</p><p>【結果】対象者33名のうち,11名(33%)がNWOに該当した.NWO群とnon‐NWO群の比較では,BMI(p<0.001),全身筋肉量(p=0.040),体幹部筋肉量(p=0.001)がnon‐NWO群よりもNWO群において有意な高値を示した.一方,NWO群とnon‐NWO群の生活習慣および運動機能に有意な差は認めなかった.</p><p>【結論】若年女性におけるNWOは,生活習慣および運動機能との関係性を認めなかった.しかし,NWOの長期的な併存が運動機能にもたらす影響は明らかでなく,縦断調査による今後の検討を要する.</p>

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参考文献 (25)*注記

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