人工内耳植込手術中に蝸牛コイル平面を推定する手法の検討

書誌事項

タイトル別名
  • A method of determining the coiling plane of the cochlea during cochlear implantation
  • ジンコウ ナイジ ウエコミ シュジュツ チュウ ニ カギュウ コイル ヘイメン オ スイテイ スル シュホウ ノ ケントウ

この論文をさがす

説明

<p>細径の蝸牛軸巻き付き型の人工内耳電極は挿入時に蝸牛内で屈曲(tip fold-over)することがある.この問題は電極が曲がる向きと蝸牛が曲がる向きが一致しないミスアライメントという状態のときに起こりやすい.このため,執刀医は電極のコイル平面をなるべく蝸牛のコイル平面に一致させて電極を挿入する必要がある.われわれは,手術中に視認できるキヌタ骨を利用して蝸牛コイル平面を想定する方法を検討した.</p><p>2017年から2021年の期間に,一人の執刀医が施行した人工内耳植込み術症例のうち内耳奇形症例を除外した65耳(右29耳,左36耳)について検討した.キヌタ骨平面と蝸牛コイル平面が為す角度をキヌタ-蝸牛角と定義し集計した.キヌタ-蝸牛角は平均では34.6°であった.左右および手術時年齢による統計的な有意差は見られなかった.本研究により,手術中に確認できるキヌタ骨平面を利用して蝸牛コイル平面を正確に想定することが可能とわかった.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ