遺伝資源系統や染色体断片置換系統群の解析を基にしたγ-オリザノール含有量を高める遺伝子の同定の取組み

書誌事項

タイトル別名
  • Approach to Identification of Genes That Increase γ-Oryzanol Content Based on Analysis of Rice Germplasm and Its Chromosome Segment Substitution Lines

抄録

<p>米糠に含まれるγ-オリザノールは小麦・大麦には存在しない米特有の物質であり,高脂血症改善や肥満予防等や,抗酸化,紫外線吸収作用の効果が知られている。これらの効果から,米糠から抽出したγ-オリザノールが医薬品,化粧品等に利用されている。また近年,食や健康に対する消費者の多様化,細分化にともない,玄米食や玄米粉加工食品が食の選択肢のひとつになっており,γ-オリザノール含有量が高い品種は玄米食や玄米粉加工品の魅力の向上に役立つとして期待されている。本稿では玄米を利用した食品に活用できるγ-オリザノール高含有品種の開発に向けた,玄米中のγ-オリザノールの量的変異に関連する遺伝子の探索の取組みについて紹介する。また,こめ油増産用イネの育種基盤の構築を目指して開始した研究プロジェクトを紹介する。</p>

収録刊行物

  • Oleoscience

    Oleoscience 24 (4), 147-152, 2024

    公益社団法人 日本油化学会

参考文献 (10)*注記

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