Advancing geography outreach utilizing three-dimensional print models of geomorphological landscapes

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  • 3D地形景観模型を活用した地理のアウトリーチ推進

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<p>近年の3次元計測技術の発展と普及により、景観や文化財などの3次元データの利用可能性が拡大している。地理教育やアウトリーチにおいても、3次元データの有効的な活用が見込まれ、その展開は学校や博物館だけでなく、地域社会や旅行者等へのアピールにも期待される。3次元データにもとづくデジタル・アナログ双方のアプローチによるインタラクティブな学習体験が可能となり、地形・生態・水などの自然景観や、里山・遺跡などの文化景観について、その地理的特徴や歴史に対するより深い理解を閲覧者に提供できる。たとえば、学校教育における総合的な学習の時間において、3次元データを用いたダイナミックで視覚的に豊かなコンテンツを授業に取り入れることができるとともに、地形模型の製作や、3Dプリンタによる出力模型の視察・触察をとおして、手触りを含む身体的な記憶を生徒に受け取ってもらえる。すなわち、より魅力的で効果的な教育環境を構築することができる。 本研究では、3Dプリントで出力した地形模型を用いて、とくに視覚的な印象を与える取り組みとして、アート分野のアプローチによる展示の設計と効果について検討する。縄文遺跡を中心的なコンテンツとし、遺跡、文化遺産、里山、地形など多様な景観を対象とした(図1)。なかでも、地下文化遺産として知られる田谷の洞窟(横浜市)においては、地域における教育やアウトリーチの機会もこれまでに多数得ており、地形計測による3次元データに基づく3Dプリント模型でその里山や洞窟を表現することで、地理的・歴史的背景を含む地域の知の普及や継承にも貢献することができる。3次元データの取得には洞窟内については地上レーザ測量、里山については無人航空機を用いた空中写真測量・レーザ測量を適用し、点群データから3Dモデルデータに整形することで、3Dプリントによる地形景観模型の出力を可能とした。 3D地形景観模型のアート的な展示は、素材の選択から配置や照明、他の展示品との組み合わせなどが最適化され、一般の閲覧者にも展示品の印象を強く与えるものとなった。また、3Dプリントとして表現された地形景観の学術的な背景についても、補足的な文章やセミナー動画で表現することで、閲覧者に少なからず興味をもたせる効果が得られたと考えられる。</p>

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390018384729641472
  • DOI
    10.14866/ajg.2024s.0_98
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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