海産底生珪藻の形態と分類(17),アラテハリケイソウ属(オビケイソウ科,オビケイソウ目)(第 1 部)

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書誌事項

タイトル別名
  • Morphology and Taxonomy of Marine Benthic Diatoms (17), Genus <i>Neosynedra</i> (<i>Fragilariaceae</i>, <i>Fragilariales</i>) (Part 1)

抄録

<p>底生羽状珪藻アラテハリケイソウ属(オビケイソウ科)の Neosynedra provincialis (Grunow) D.M.Williams & Roundの生細胞と被殻微細構造を光学および電子顕微鏡を用いて観察し,新たに以下の形態学的特徴を明らかにした.葉緑体は 1 細胞あたり 2 個,細胞分裂直後では,板状・四角形だが,細胞内容物の生長・増大に従い,H 字形をなす.半殻帯は最大 6 枚の帯片から構成され,いずれの帯片も片端開放型で,半殻帯の両端において開放端と閉鎖端が交互に重なる.第 1 帯片の接殻帯片は表出部に 2 列の胞紋列をもち,内接部縁辺は真っ直ぐ.第 2 帯片から第 6 帯片も表出部に2 列の胞紋列をもち, 各帯片の開放端の反対側にある小舌は,上に重なる帯片の開放端を裏打ちする.本属とシンツキケイソウ属 Cyclophora の形態学的比較検討により,群体の形状,殻端小孔域および胞紋の構造において強い類似性を見いだした.これは両属の近縁性を示した先行研究の分子系統解析結果を支持している.</p>

収録刊行物

  • 植物研究雑誌

    植物研究雑誌 99 (2), 75-84, 2024-04-20

    植物研究雑誌編集委員会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018428978315648
  • DOI
    10.51033/jjapbot.id0195
  • ISSN
    24366730
    00222062
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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