肉芽腫性動脈炎を呈した好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の1例~診断の根拠となる特異的な病理組織所見の検討

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タイトル別名
  • A Case of Eosinophilic Granulomatosis with Polyangiitis Presenting as Granulomatous Arteritis

抄録

<p>65歳男性.気管支喘息,多発性単神経炎,腎障害,消化器症状あり.採血ではIgE上昇,末梢血好酸球増多を認め,MPO-ANCA陽性であった.当科初診時,両下肢にリベドに混じて浸潤性紅斑と皮下結節が数カ所みられた.皮下結節からの生検組織像は,真皮―皮下組織境界部の筋性血管のフィブリノイド壊死,血管壁に沿ってangiocentricな組織球の著明な浸潤,さらにその周囲に多数の好酸球浸潤に囲まれる所見を呈した.Elastica van Gieson染色で大部分の内弾性板が欠損していたが,残存する内弾性板より動脈であることが判明した.好酸球性多発血管性肉芽腫症(EGPA)で皮膚の肉芽腫性動脈炎が見られることは少ない.他の肉芽腫性血管炎との病理組織学的鑑別点を含めて,EGPAの診断の根拠にもなる特異的な所見について述べた.</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018428979280128
  • DOI
    10.14924/dermatol.134.743
  • ISSN
    13468146
    0021499X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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