von Hippel-Lindau syndromeの遺伝カウンセリング・遺伝学的検査・家族内情報共有・サーベイランスに関連する要因:遺伝カウンセリング記録を用いた後方視的研究

DOI
  • 鳥嶋 雅子
    京都大学大学院医学研究科ゲノム医療学 京都大学医学部附属病院遺伝子診療部 京都大学医学部附属病院VHL病センター
  • 吉田 晶子
    京都大学大学院医学研究科ゲノム医療学 京都大学医学部附属病院遺伝子診療部
  • 稲葉 慧
    京都大学医学部附属病院遺伝子診療部
  • 小杉 眞司
    京都大学大学院医学研究科ゲノム医療学 京都大学医学部附属病院遺伝子診療部 京都大学医学部附属病院VHL病センター

書誌事項

タイトル別名
  • Factors related to genetic counseling, genetic testing, sharing information with relatives, and surveillance in von Hippel- Lindau syndrome: a retrospective study using genetic counseling records

抄録

<p> von Hippel-Lindau syndrome(以下,VHL病)は早期発見・早期治療が重要な遺伝性腫瘍であるが,発端者の臨床診断から血縁者との情報共有やサーベイランス(SV)につながらない現状がある.そこで,VHL病患者の遺伝カウンセリング(GC)から血縁者のSVまでの関連要因を調査するため,当院における10年間の26家系41名75回のGC記録を対象にテーマ分析を行った.GC来談目的は遺伝学的検査(GT)受検が33名(80.5%),来談契機は,発端者は「血縁者のGTに発端者のGT結果が必要と知った」6名(31.6%),血縁者は「親の勧め」11名(50%)がもっとも多かった.テーマ分析の結果,GC来談・GT受検・家族内情報共有・SVにはさまざまな要因が関連していることが明らかとなった.結果より,発端者一人の負担にならないよう他の家族も巻き込むこと,発端者にGTとSVの意義を説明し,GC予約を円滑に行うことが大切と考えられた.</p>

収録刊行物

  • 遺伝性腫瘍

    遺伝性腫瘍 23 (4), 134-139, 2024-04-30

    一般社団法人 日本遺伝性腫瘍学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018506586742784
  • DOI
    10.18976/jsht.23.4_134
  • ISSN
    24356808
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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