ARDS診療ガイドライン2021一般の方向け解説の作成に関する委員会報告

書誌事項

タイトル別名
  • Commentary on the ARDS clinical practice guideline 2021 for the general public

抄録

<p>【背景】診療ガイドラインは,エビデンスを要約し,医療の提供者,利用者(患者,および家族などの支援者)の意思決定に資するものである。しかし,その内容は専門的で,医療の専門家ではない一般市民が利用するのは容易ではない。ARDS診療ガイドライン2021作成委員会(以下,本作成委員会)では,一般の人々にとってARDSの病態や診療の理解を促進することが診療ガイドラインの活用の点で重要と考え,一般市民を対象に,平易で理解しやすくかつ実用的な「ARDS診療ガイドライン2021」(以下,診療ガイドライン2021)の解説を作成し,本診療ガイドラインの付録として「ARDSの診療をご理解いただくために 〜患者さん,ご家族の方,一般の方向け『ARDS 診療ガイドライン2021』の解説〜」(以下,一般の方向け解説)を公開した。本委員会報告では,解説の作成経緯や過程について概説することとした。【内容】一般の方向け解説は,本作成委員会一般の方向け解説作成担当班(以下,本作成班)によって作成された。本作成班は多様な職種,専門からなるメンバーを含んでいる。Guideline International Networkの実践的なガイダンスを参照しながら,平易な文章とイラストを用いてARDSの病態の総論,診療ガイドライン2021の推奨事項などを4つの項目に分けて解説した。また,療養中に患者や家族が必要とする可能性のある情報について,7項目からなるコラムを作成した。作成された一般の方向け解説の全文は,診療ガイドライン2021の付録として各学会のホームページからアクセス可能である。【結語】本委員会報告では,診療ガイドライン2021の付録である一般の方向け解説の意図,過程について紹介した。本解説がARDS診療に関わる医療の提供者および患者や支援者(家族など)などの医療の利用者に広く認識され,コミュニケーションツールとして広く使われ,意思決定の助けとなることを期待する。</p>

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