「悩めない」大学生への理解と支援 : 学生相談カウンセラーの視点から

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書誌事項

タイトル別名
  • Understanding and supporting university students who“don’t worry” : From student counselors’ perspective
  • 「 ナヤメナイ 」 ダイガクセイ エ ノ リカイ ト シエン : ガクセイ ソウダン カウンセラー ノ シテン カラ

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抄録

近年、葛藤を抱えたり、自分の感情と向き合うことができなくなる、つまり「悩めない」状態にある大学生が増加していることが指摘されている。本研究では、大学生にとって身近な相談機関である学生相談室が、「悩めない」大学生をどのように理解し、支援を行っているか明らかにすることを目的とし、3名の協力者にインタビューを実施した。協力者の語りから、困り感などの身体感覚や思いを言語化することが難しいために、悩みの存在がどこかで意識されつつも、ありありと目に見える形で現前せず、悩みへと近づいて行けないことが、「悩めない」ということだと考えられた。また、このような学生たちを迎え入れる学生相談室の在り方も語られ、カウンセラーが学生に対する「わからなさ」を抱え、そのことを自覚していることが求められること、不確実さに耐えながらもカウンセラー自身が悩むモデルとして、学生の前に居続けることの重要性が示された。

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