港湾物流に係る手続データを一元化する国内情報システムの構成に関する考察―国際比較を通して―

DOI
  • 飯田 純也
    正会員 (一財)みなと総合研究財団/京都大学経営管理大学院
  • 中沢 優也
    非会員 国土交通省港湾局海洋・環境課

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on National Information System Structure Composed of Single Window Systems for Port Logistics’ Procedures: An International Comparison

抄録

<p>港湾物流に係る各種手続を効率化するため,手続データを一元的に交換・共有する情報システム(Single Window:SW)が存在する。本稿では,港湾物流分野におけるデジタル先進国の韓国・シンガポール・オランダを対象として,SWの設置およびSW間のデータ連携状況を調査・分析し,各国内のSW構成に関する国際比較を実施した。これに基づき,わが国SWの世界的な位置づけを分析し,次の点を明らかにした。1)わが国は調査対象国と同様に,各種港湾物流手続に対応したSWを設置している。2)民民間手続に係るSWの設置時期は調査対象国より遅かった。3)SW間における今後のデータ連携計画も踏まえると,数年以内に各種SW間でのデータ連携の状況は調査対象国と同等になると予想される。4)民民間手続に関するSWの利用状況は調査対象国と比べて低い。さらに,考察の結果,次のとおりわが国SW施策への示唆を得た。①SW間の役割分担に基づく機能整理を検討すべきである。②民民間の港湾物流手続を対象とするSWと,官民間の船舶入出港関連手続を対象とするSWとのデータ連携の実装については検討に値する。③グローバルなコンテナ位置・手続状況情報の提供に向けた,外国SWとのデータ連携は有用と考えられる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018605924539392
  • DOI
    10.57296/jaczs.36.4_57
  • ISSN
    24369837
    13496123
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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