初診時「出血源不明のSAH」と判断したlateral spinal artery aneurysmの1例

DOI
  • 田伏 将尚
    独立行政法人国立病院機構東京医療センター・脳神経外科
  • 峯 裕
    独立行政法人国立病院機構東京医療センター・脳神経外科
  • 林 拓郎
    独立行政法人国立病院機構東京医療センター・脳神経外科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of ruptured lateral spinal artery aneurysm diagnosed as SAH of unverified etiology at initial examinations

抄録

<p>59歳男性.頭痛等を発症,CTで典型的SAHを認めるも,CT angiography(CTA)で出血源不明であった.DSAでCTA以上の所見を得ることはなかったが,低形成ゆえに左側VAを評価対象外としていた.Day6 CTAで左側VAが頚椎(C)1–2椎間で硬膜内に入り,C1レベルに動脈瘤を疑う所見を認めた.一方,この動脈瘤破裂で入院時CTの血腫分布に至るのか判断に迷った.Day13 CTAでも同部位以外に動脈瘤を疑う所見はなく,左側優位の外転神経麻痺を呈していたことも一助となり破裂動脈瘤と診断,coil塞栓術を企図した.この時点で左側VA大動脈起始も認識した.本症例の特徴は,lateral spinal arteryを中心とした複数の破格,非好発部位,小型動脈瘤という条件が重なった点にあった.「出血源不明のSAH」では先入観を廃し,様々な可能性を考慮して出血源を探索する必要がある.</p>

収録刊行物

  • 脳卒中

    脳卒中 advpub (0), 2024

    一般社団法人 日本脳卒中学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018605924661120
  • DOI
    10.3995/jstroke.11232
  • ISSN
    18831923
    09120726
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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