子宮型羊水塞栓症による出血性ショック後に痙攣コントロール不良となったてんかん合併妊娠の1例
書誌事項
- タイトル別名
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- A case of Pregnancy Complicated by Epilepsy with status epilepticus after Hemorrhagic Shock due to Uterine-Type Amniotic Fluid Embolism
抄録
<p> 症例は31歳1妊0産.てんかんに対しレベチラセタム内服中でコントロールは良好であった.妊娠38週1日,妊娠高血圧腎症の適応で分娩誘発した.胎児機能不全を認め吸引分娩で2,920gの児を娩出した.胎盤娩出後より非凝固性の出血が持続しショックバイタルに至った.気管挿管,大動脈閉塞バルーンカテーテルを挿入した.造影CTで子宮外に出血点はなく,血液検査で産科DICスコア19点であり,子宮型羊水塞栓症と診断した.子宮摘出を施行し術後バイタルは安定した.総出血量4,941mL.産後2日目からてんかん重積状態となり抗てんかん薬を再開するもコントロールに難渋し,抜管困難のため気管切開管理となった.てんかん重積状態に至った原因として大量出血と抗てんかん薬内服中断による血中濃度の低下,ショック対応時の侵襲が考えられた.てんかん合併妊娠の分娩時出血性ショックでは,てんかん重積状態の発症に注意する必要がある.</p>
収録刊行物
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- 日本周産期・新生児医学会雑誌
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日本周産期・新生児医学会雑誌 60 (1), 182-186, 2024
一般社団法人 日本周産期・新生児医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390018616996301824
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- ISSN
- 24354996
- 1348964X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可