小児後十字靱帯付着部裂離骨折に対しアンカーを用い固定した1例

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抄録

<p>【症例】12歳男性.2 mのフェンスから落下し,地面で右膝を強打し受傷した.初診時,右膝関節に腫脹・膝蓋跳動・可動域制限を認め,膝関節屈曲で右膝痛は増悪,後方引き出しテスト陽性であった.CTで右膝関節内後方に薄い裂離骨片,MRIで後十字靭帯(PCL)の弛緩を認めた.脛骨PCL付着部裂離骨折と診断し,骨片の転位を認め,手術加療とした.手術は腹臥位でBurks法を用いた.PCLの付着した骨片と付着部の母床を肉眼的に確認した.透視下に骨端線を損傷しないように母床にアンカー1本を設置し,縫合糸を裂離骨片とPCL実質にかけ縫合し,骨片を固定した.術後は装具下に屈曲90°までのROM訓練,荷重を許可した.術後8週より装具下に可動域制限なくROM訓練を開始し,術後12週で装具を除去し,独歩可能な状態である.【考察】小児のPCL裂離骨折は見逃されやすく注意を要する.本症例ではアンカーによるPCL裂離骨折の治療で良好な結果を得た.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390018672472959232
  • DOI
    10.5035/nishiseisai.73.262
  • ISSN
    13494333
    00371033
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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