夏目漱石『坊っちやん』における会話と内的モノローグ

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タイトル別名
  • ナツメ ソウセキ 『 ボウッチ ヤ ン 』 ニ オケル カイワ ト ナイテキ モノローグ
  • ナツメ ソウセキ『ボッチャン』ニ オケル カイワ ト ナイテキ モノローグ

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夏目漱石の小説『坊っちやん』のテクストの一つの特徴は、会話の場面での主人公坊っちゃんの相手に対する反応が、発話レベルでは貧弱・粗雑であるのに比して、発話されない内心のレベルでは、その独特の江戸っ子弁に見られるように、きわめて饒舌かつレトリック感覚豊かに表現されていることである。そしてこの後者の点を担っているのがこの小説での内的モノローグによる表現である。 本稿では、この作品の以上のような会話と内的モノローグに見られる事実を、特に沖釣りのエピソード (「五」章) と昇給辞退のエピソード (「八」章) での坊っちゃんと赤シャツの会話について検討し、それを通してこの小説テクストの特質の解明を試みた。

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