社会人大学院生の論文執筆に関する特性実務上の執筆習慣と干渉するか

書誌事項

タイトル別名
  • Characteristics of adult graduate students in academic essay writings : Any conflict with business writing practice?

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説明

社会人大学院生の多くが勤務先で文章を書く機会をもっている。そして,勤務先で書く実務的な文章と,大学院で書くアカデミックな文章では,期待されるモードが異なる。それゆえに,勤務先での文章の書き方が身についているからこそ,学術論文を書くことに一般の学生より苦労するといったフラストレーションを覚える社会人院生が少なくない。社会人院生が実務的な文章の書き方に慣れていることは,学術論文を執筆したり,書き方を学んだりするうえでの阻害要因になるだろうか。言い換えると,両者の執筆モードは不可避に干渉し妨げあう関係にあるのだろうか。本研究では,この問いを元に,社会人院生の実務的な執筆習慣と学術的論文の発表実績および執筆能力との関係について検討した。調査方法はアンケート調査で回答数は50人。そこで得られたデータを記述的分析とフィッシャーの確立検定を用いて分析した。結果として,実務上の執筆習慣は,学術論文を執筆したり学んだりするうえでの阻害要因ではなく,むしろ促進要因であることが示唆された。また,実務上の執筆習慣と学術的な執筆のモード切り替えに混乱を覚える要因としては,両者の執筆モードが干渉し対立する関係にあるからではなく,学術論文執筆能力の不足に起因する可能性が見いだされた。

収録刊行物

  • 公共政策志林

    公共政策志林 12 1-18, 2024-03-24

    法政大学公共政策研究科『公共政策志林』編集委員会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390019512864491264
  • NII書誌ID
    AA12714757
  • DOI
    10.15002/00030831
  • HANDLE
    10114/00030831
  • ISSN
    21875790
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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