書誌事項
- タイトル別名
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- The Impact of Sustained Drinking of Stevia Supplemented Powder on Body Weight and Glucose Tolerance in Mice; Focus on the Effects of the Natural Sweetener, Steviol Glycosides on Health.
- ステビア配糖体を含有した代替砂糖の持続的な摂取がマウスの体重と耐糖能に与える影響 : 天然甘味料ステビア配糖体の健康への影響に着目して
- ステビアハイトウタイ オ ガンユウ シタ ダイタイ サトウ ノ ジゾクテキ ナ セッシュ ガ マウス ノ タイジュウ ト タイトウノウ ニ アタエル エイキョウ : テンネン カンミリョウ ステビアハイトウタイ ノ ケンコウ エ ノ エイキョウ ニ チャクモク シテ
- —天然甘味料ステビア配糖体の健康への影響に着目して—
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説明
<p>ステビアは南アメリカ原産のキク科ステビア属多年草由来の天然甘味料である。わが国では食品添加物として認可されており,様々な食品に使用されている。非糖質系甘味料であるアスパルテームやサッカリンは長期間の摂取が健康被害を引き起こす可能性が警告され始めているが,天然甘味料については先住民によって医療用として使われてきた歴史があり,一概に有害であるとは言い難い。</p><p>そこで本研究では,天然甘味料であるステビア配糖体を含有した砂糖代替品 (sugar substitutes; SS) をマウスに持続的に摂取させた影響を検討することを目的とした。動物実験1では,SSの食後過血糖に対する影響を調べるため,耐糖能試験を行った。また動物実験2では,マウスを3群に分け,通常飲料水,10%スクロース水 (SC),10% SS水をマウスに持続的に飲水させた影響について検討した。動物実験1の結果,空腹時のマウスにD-グルコースを投与すると速やかな血糖値の上昇がみられたが,同じ濃度のSSを投与しても血糖値の上昇は全くみられず,食後過血糖を起こさないことが明らかとなった。動物実験2の結果では,SS群では他の2群と比較して体重増加率が抑制されていた。また随時血糖値の測定の結果,SC群では通常飲水群やSS群と比較して,高値を示す傾向にあった。さらに摂取開始から2週間後に行ったブドウ糖負荷試験では他の2群と比較し,SS群では血糖値の上昇が緩やかになっており,16週後ではSC群と比較して,耐糖能異常が抑制されていることが示された。以上の結果から,16週間にわたりSSを持続的に摂取させてもSC群と比較して,血糖値の上昇や耐糖能異常といった有害な健康被害を生体にもたらさないことが示唆された。</p>
収録刊行物
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- 日本健康医学会雑誌
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日本健康医学会雑誌 33 (1), 2-12, 2024-04-29
日本健康医学会