人工光型植物工場において異なる光強度で栽培されたスイートバジルの上位葉と下位葉を対象としたVOC計測

  • 坂口 直己
    国立大学法人豊橋技術科学大学大学院工学研究科 建築・都市システム学
  • Dhanashri Shinde
    株式会社ファームシップ 国立大学法人豊橋技術科学大学 エレクトロニクス先端融合研究所
  • 岡 理一郎
    株式会社ファームシップ 国立大学法人豊橋技術科学大学 エレクトロニクス先端融合研究所
  • 宇佐美 由久
    株式会社ファームシップ 国立大学法人豊橋技術科学大学 エレクトロニクス先端融合研究所
  • 北島 正裕
    株式会社ファームシップ 国立大学法人豊橋技術科学大学 エレクトロニクス先端融合研究所
  • 藤内 直道
    愛媛大学大学院農学研究科
  • 井上 隆信
    国立大学法人豊橋技術科学大学大学院工学研究科 建築・都市システム学
  • 高山 弘太郎
    愛媛大学大学院農学研究科 国立大学法人豊橋技術科学大学大学院工学研究科 機械工学系

書誌事項

タイトル別名
  • Measurement of VOCs (Volatile Organic Compounds) in the Upper and Lower Leaves of Sweet Basil Cultivated Under Different Light Intensities in a Commercial Plant Factory
  • ジンコウ ヒカリガタ ショクブツ コウジョウ ニ オイテ コトナル ヒカリ キョウド デ サイバイ サレタ スイートバジル ノ ジョウイ ヨウ ト カイ ヨウ オ タイショウ ト シタ VOC ケイソク

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説明

<p>本研究では,栽培時の光強度および同一個体内における葉位の違いが,バジル葉の香りに及ぼす影響を評価した.なお,葉柄で切断したin situの葉身(Whole leaf)の香りと“ちぎる,切る,咀嚼する”といったバジルの一般的な調理を再現した細断葉(Shredded leaf)の香りを解析することで,バジル葉の食材としての香りを詳細に解析した.栽培時の光強度の違いはバジル葉のVOC放出に影響を与え,また,空間的に上位にある葉の被覆によって生じる葉面に入射する光強度の違いも同様の影響を与えることが確認された.さらに,このVOC放出特性の違いは,葉を破壊しないin situの葉身(Whole leaf)を対象とした場合には明確ではなく,細断処理(Shredded leaf)を施して初めて明確になることも確認された.他方,葉面に入射する光強度が特定の値以下となる場合には,光強度の違いがVOC放出特性に及ぼす影響が小さくなることも示唆された.これらの結果は,商業的人工光型植物工場において栽培時の光強度を変化させることで香りの異なるバジルを生産できる可能性を示唆しつつも,個体内でのバラツキも考慮した商品化戦略が必要であることも示していた.</p>

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参考文献 (10)*注記

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