低圧環境下での室内実験から探る原始太陽系円盤でのケイ酸塩ダスト酸素同位体進化
書誌事項
- タイトル別名
-
- Oxygen isotopic evolution of silicate dust in the protosolar disk revealed by laboratory experiments under low-pressure conditions
説明
<p>太陽系の始原的固体物質における酸素同位体組成の非質量依存型の多様性は、原始太陽系円盤での始原的物質と円盤ガスとの酸素同位体交換反応に起因する。本講演では、酸素同位体組成分布を解釈するための基礎データ取得を目的としておこなった、フォルステライト組成の非晶質ケイ酸塩と低圧H2O、COガスとの酸素同位体交換実験の結果と、それから見えてきた原始太陽系円盤でのケイ酸塩ダスト酸素同位体進化の描像に関して紹介する。講演者のおこなった上記速度論的研究から、非晶質ケイ酸塩とCO、H2Oガスとの酸素同位体交換は、CO-H2Oガス間の同位体交換速度よりも圧倒的に速く進行することがわかった。このことは、非晶質ケイ酸塩ダストの両ガスとの効果的な同位体交換反応により、従来考えられてきたよりも低温でケイ酸塩ダスト-CO-H2O間の同位体平衡が達成される可能性を示す。上記3体間の酸素同位体平衡が達成される温度は、~600-700 Kと推定される。太陽系の多くのケイ酸塩の16Oに乏しい同位体組成は、大部分のケイ酸塩が、円盤で~600-700 Kよりも高温を経験した可能性を示唆する</p>
収録刊行物
-
- 日本地球化学会年会要旨集
-
日本地球化学会年会要旨集 71 (0), 143-, 2024
一般社団法人日本地球化学会
- Tweet
キーワード
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390020984101886848
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可