SURGICAL TREATMENT FOR BASEDOW DISEASE WITH A GIANT GOITER

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  • 巨大甲状腺腫を伴ったバセドウ病の外科治療について

Description

巨大甲状腺腫を伴ったバセドウ病は稀であり,その治療として抗甲状腺剤,RI治療は難治性で長期間を要するため外科治療を選択せざるを得ない.巨大甲状腺腫(総重量が約200g以上)を伴うバセドウ病に対する手術は大量出血のため手術難易度が高くなる.今回11例の症例に対して手術を試み,以下の結果を得た.手術症例は11例で23歳から75歳(平均48歳)の女性10例,男性1例(47歳)であった.手術術式は亜全摘出術6例,Dunhill法4例,1例は全摘出術であった.摘出した甲状腺腫の重量は190~720(平均348)g,出血量は150~1400(平均731)ml,手術時間は77~210(平均141)分であり,術後合併症は2例がテタニー,1例は気道狭窄であった.甲状腺機能の転帰は正常4例(34%),機能低下症6例,再発1例であった.本疾患に対する外科治療は出血量が平均731mlとなり大量となるため難易度の高い手術である.この手術に対して難易度を軽減する手術手法,合併症および術後の甲状腺機能を考慮すると,本疾患に対して甲状腺全摘出術が最善の方法と考えられた.

Journal

  • 横浜医学

    横浜医学 75 (4), 529-534, 2024-12-20

    横浜市立大学医学会

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