睡眠随伴症, 睡眠関連運動異常症およびナルコレプシー1型の解説

  • 茶谷 裕
    ちゃたに脳神経すいみんクリニック/関西電力医学研究所 睡眠医学研究部

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説明

睡眠中にみられる運動は, 病的なものと正常亜型に分類することができる。American Academy of Sleep Medicineによる睡眠関連疾患国際分類第3版 (ICSD-3) (Sateia M et al: International Classification of Sleep Disorders. 3rd ed., American Academy of Sleep Medicine, 2014) によると, 前者には睡眠時随伴症および睡眠関連運動異常症の大半が含まれる。後者は睡眠関連運動異常症群のうち, 過度断片的ミオクローヌス (Excessive fragmentary myoclonus), 入眠時足部振戦および睡眠時交替性下肢筋賦活 (Hypnagogic foot tremor and alternating leg muscle activation), 入眠時ひきつけ (Hypnic Jerks) を指す。本稿では最初に睡眠随伴症について説明した。この中で睡眠時遊行症はてんかんのpost ictal confusionと鑑別を要する場合がある。次に睡眠関連運動異常のうちレストレスレッグズ症候群/睡眠時周期性下肢運動および睡眠関連律動性運動異常症について解説した。レストレスレッグズ症候群の治療においてはaugmentationに注意を払う必要がある。最後にナルコレプシー1型について自験例も交えて解説した。カタプレキシーをみる機会は多くないとしても, てんかん発作と誤認しないよう意識しておくことが重要である。定訳がないため著者訳

収録刊行物

  • 臨床神経生理学

    臨床神経生理学 53 (1), 29-37, 2025-02-01

    一般社団法人 日本臨床神経生理学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390021692230444800
  • DOI
    10.11422/jscn.53.29
  • ISSN
    2188031X
    13457101
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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