唾液中ヒトヘルペスウィルス6(HHV-6)による産後うつスクリーニングの可能性についての予備調査

書誌事項

タイトル別名
  • Preliminary Studies of the Feasibility of Postpartum Depression Screening of Human Herpesvirus 6 (HHV-6)
  • ダエキ チュウ ヒトヘルペスウィルス 6(HHV-6)ニ ヨル サンゴウツ スクリーニング ノ カノウセイ ニ ツイテ ノ ヨビ チョウサ

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説明

目的:HHV-6は疲労・ストレスによる再活性化が指摘されており、唾液中 HHV-6ウイルス量による産後うつスクリーニングの可能性について検討した。<br>方法:2017年11月~12月に、妊婦健康診査目的で来院した正常経過中の妊婦(中期n=31、後期n=31)、褥婦(n=25)を対象とし、唾液採取及び質問紙調査(エジンバラ産後うつ病自己測定尺度EPDS、精神的健康度GHQ12)を実施した。唾液200μlからDNAを抽出、Real-Time PCRにてウイルス量を測定した。<br>結果・考察:唾液中HHV-6は26/87検体(29.5%)で検出され、妊娠中期12/31検体(38.7%)、後期8/31検体(25.8%)、産後6/25検体(24.0%)であり、妊娠期間によるHHV-6検出率に差は認められなかった。HHV-6が唾液中に検出された群では、EPDS得点が高いほど唾液に多くウイルスが排泄された(p=0.006)。一方、唾液中HHV-6検出群におけるGHQ12とHHV-6ウイルス量との関連は認められなかった。唾液中ウイルス量には個人差があるという報告もあるため、今後縦断調査にてさらなる検証の必要がある。

収録刊行物

  • 医療看護研究

    医療看護研究 16 (1), 21-27, 2019

    学校法人 順天堂大学医療看護学部

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