メディエーションはいかに待‍遇‍コ‍ミ‍ュ‍ニ‍ケ‍ー‍シ‍ョ‍ン‍研究・教育で展開されるか

書誌事項

タイトル別名
  • 新たな仲介活動の構想

説明

<p>本発表では、「メディエーション」という概念を取り上げ、「メディエーション」がいかに待遇コミュニケーション研究・教育で展開されるかを論じた。『ヨーロッパ言語共通参照枠』(2001)(以下CEFR)では、「メディエーション」は主に翻訳・通訳と捉えられていた。CEFR増補版(2020)では、「メディエーション」に新たな内容が追加され、日本語教育を含む様々な分野で実践されている。しかし、「メディエーション」は、待遇コミュニケーション研究・教育で言及されることが少なかった。本発表では、待遇コミュニケーションにおける「メディエーション」の役割を考察し、これを取り入れた新たな教育・研究の可能性を提示した。以下のような2つの研究課題(RQ)を設定した。RQ1:「メディエーション」の観点を待遇コミュニケーション研究・教育に取り入れる場合、どのような範囲で応用できるか。RQ2:「メディエーション」を仲介活動として待遇コミュニケーション研究・教育に取り入れる場合、どのように展開されていくか。</p><p>本発表では、文献調査を行い、待遇コミュニケーション研究と「メディエーション」それぞれの理論的背景、実践例と成果を示した。また、待遇コミュニケーション研究・教育における改善点とその改善方法について、先行研究を参照し、「メディエーション」がどのような形で導入されるべきかを検討した。</p><p>考察した結果として、以下の点が明らかになった。①「メディエーション」は、様々なコミュニケーションの場面において応用できる。②「メディエーション」は、日本語学習者のみならず、日本語母語話者や日本語教師も含め、広範な実践者により行われる。また、AIを介入させることも可能である。③「メディエーション」は仲介活動として待遇コミュニケーション研究・教育で応用される際に、言語的(言材)、文化的(コミュニケーションの意味や機能)、社会的(言材を用いよう、選択しようとする意識)、教育的仲介(言語的・社会的・文化的仲介を支援するもの)という異なる段階の仲介活動が可能となる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390022222478564992
  • DOI
    10.32252/tcg.22.0_216
  • ISSN
    24344680
    13488481
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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