高分子添加スラリーの固練りによる分散メカニズムの解明
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- 北村 研太
- 法政大学生命科学部環境応用化学科
書誌事項
- タイトル別名
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- Study on the Dispersion Mechanism of Polymer-Added Slurry via the Solid Kneading Process
説明
<p>本研究では,リチウムイオン電池の負極製造において利用される水系カーボンスラリーを対象に,「固練り」がスラリー中の粒子分散状態に与える影響を評価した.固練りとは,高粒子濃度の状態で材料を練った後に希釈することでスラリーを調製する手法であり,粒子分散を促進する方法として認識されている.本研究では,固練り時の粒子濃度を変化させたスラリーを調製し,そのスラリー特性を評価した.その結果,アセチレンブラックスラリーでは,固練り時の粒子濃度が高いほど相対粘度が低下し,分散が促進される傾向が観察された.一方,グラファイトスラリーでは,カルボキシメチルセルロース(CMC)の添加と固練りにより粒子が凝集する傾向が観察された.これらの結果は,固練りにより必ずしも分散が促進されるわけではなく,条件によっては逆の影響が生じる可能性があることを示唆しており,従来の固練りに対する考え方を見直すきっかけになると考えられる.</p>
収録刊行物
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- ホソカワ粉体工学振興財団年報
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ホソカワ粉体工学振興財団年報 32 (0), 58-62, 2025-05-25
公益財団法人 ホソカワ粉体工学振興財団
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390022853126700032
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- ISSN
- 21894663
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可