20歳で急性心筋梗塞を発症した体育会系大学生の1例

書誌事項

タイトル別名
  • An Acute Myocardial Infarction case with 20 years old Athlete's College Student

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説明

症例は20歳男子大学生でスポーツ部に所属している. 2013年某日, 授業中に胸部不快感を認め近医受診した. 心電図で胸部誘導のST上昇を認め, 急性心筋梗塞の疑いで当院紹介となった. ニトロ製剤の投与で, ST変化の改善を認めたものの, 時間経過とともにSTの再上昇を認め, 緊急冠動脈造影を施行した. 造影検査前に心室細動となり電気的除細動を施行. 冠動脈造影では左前下行枝seg. 6に99%狭窄を認め, 血管拡張薬の冠動脈内注入を行うも狭窄は解除されず, 引き続き冠動脈ステント留置術を行った. IVUS, OCTでは同部位にプラークおよび血栓を認めた. さらに慢性期に冠攣縮誘発試験を行ったところ冠攣縮が誘発された. 軽度器質的な狭窄に加え, 冠攣縮を契機として発症した急性心筋梗塞と診断した. 今回危険因子のない若年スポーツマンの急性心筋梗塞の1例を経験したので報告する.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 46 (SUPPL.2), S2_6-S2_11, 2014

    公益財団法人 日本心臓財団

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