急性心筋梗塞後に発症した心室中隔穿孔に対するinfarct-exclusion法の検討
書誌事項
- タイトル別名
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- Surgical repair of post infarcted ventricular septal perforation with infarct-exclusion technique
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説明
当院における急性心筋梗塞 (AMI) 後の心室中隔穿孔 (VSP) の検討を行った. 1999~2012年にかけて16例のAMI後VSPの症例に対してinfarct-exclusion法を行った. 患者背景は男性10例, 女性6例, 平均年齢は70.2±9.9歳であった. VSPの診断から手術までは平均2.2±6.6日であった. 16例中15例 (93.8%) が前下行枝領域を責任病変とする前壁心筋梗塞であり, 12例が1枝病変, 4例が2枝病変であった. 術前に左室自由壁破裂を伴った症例は3例であった. 平均手術時間は344±113分で4例に冠動脈バイパス手術 (CABG) を併施した. 在院死亡は5例 (31.3%) であった. 1例は術前から罹患していた大腸癌のため死亡した. 3例は術後の低心拍出症候群 (LOS) で死亡し1例は遷延するLOSの経過中に肺炎を併発し敗血症のため死亡した. 3例 (18.8%) に遺残短絡を認め, このうち1例は心不全の進行を認めたため再手術を必要とした. 術後LOSの克服, 遺残短絡を残さない工夫が今後の課題と考えられた.
収録刊行物
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- 心臓
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心臓 47 (1), 29-33, 2015
公益財団法人 日本心臓財団
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679026261376
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- NII論文ID
- 130005119309
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- ISSN
- 21863016
- 05864488
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可