A case of traumatic tricuspid regurgitation without chordal or papillary muscle rupture

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  • 腱索・乳頭筋断裂を伴わない外傷性三尖弁閉鎖不全症の1例

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症例は44歳,男性.2004年3月に交通事故で左血胸,左肋骨骨折を含む多発外傷の既往あり.2006年の健診の胸部X線写真で異常を指摘され,精査で三尖弁の逸脱による重度の三尖弁閉鎖不全症の診断.2007年2月手術施行.臓側心膜が心尖部で欠損しており心膜癒着を全周に認めた.三尖弁は,乳頭筋や腱索に明らかな断裂を認めなかったが前尖の腱索が延長しており三尖弁形成術を施行した.術後経過は良好であった.本症例は明らかな腱索の断裂や弁尖損傷の所見はないものの腱索の延長や心膜の欠損を認め,外傷による三尖弁閉鎖不全と考えられた.断裂や損傷のない三尖弁閉鎖不全は非常に稀と考えられたので報告する.

Journal

  • Shinzo

    Shinzo 41 (11), 1276-1279, 2009

    Japan Heart Foundation

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