心房細動に対して270°カーブのアブレーションカテーテルを用いた左心房内連続焼灼の試み

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タイトル別名
  • Trial of successive catheter ablation for the inside of left atrium by ablation catheter with 270°curve

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説明

心房細動に対する高周波カテーテルアブレーション (radiofrequency catheter ablation ; RF) はトリガーとしての肺静脈 (pulmonary vein ; PV) の隔離と, 左心房内 (left atrium ; LA) 基質に対するRFの両者が施行されることが多い. しかし, 基質に対するRFに関しては, 確定された方法はない. 今回, 新しく開発された日本ライフライン社製の270° (8DF) のカーブを有するRFカテーテル (8DF) を用い, 基質に対するRFとして, LA内の連続焼灼を試みた. 心房中隔穿刺法によりアブレーションカテーテルをLA内に挿入し, カテーテルの先端を左上PVの入口部上壁 (ルーフ) に留置し, LAのルーフ, 右PVの前面の心房中隔, 僧帽弁の後壁, 狭部, 左PVの後方と, LA内を一周するようにカテーテルを操作した. シースは固定したまま, カテーテルを引きながら, LA内を一周, 連続焼灼した. その後, 20極のカテーテルをおのおののPVに挿入し, PVの隔離を行った. このライン上で, 心房中隔, 僧帽弁の狭部, 左上PVと左下PVの間にフラグメントした電位が多く認められた. カテーテルは固定が良く, 変位することがなく, この方法によりLA内の連続焼灼が可能であると考えられた.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 41 (SUPPL.4), S4_109-S4_114, 2009

    公益財団法人 日本心臓財団

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